ウォールファールト 60の練習曲 44番

ウォールファールト 60の練習曲 44番 Tempo di marcia イ短調はとてもユニークなキャラクターをもっていて、60の練習曲のなかでも、目をひくもののひとつです。

Tempo di marcia、ウォールファールト 60の練習曲 44番のキャラクター

Tempo di marcia は 行進曲のテンポで という意味です。このキーワードから、この曲は、 行進曲(行進とは、隊を組み、列を保ちながら同じペースで歩くこと)のような、はっきりとした一定のリズムを保ちながら、力強く、カチッと演奏する曲 ということが想像できますね。ですから、コントロールのきいた密度の高い音で、スタカートもしっかりと歯切れよく演奏しながら、リズムを正しく表現しなければなりません。

リズムの正確性をめざして

この曲の大切な要素であるリズムの正確性を得るには、以下のリズムは16分音符を感じ(数え)ながら練習するとよいでしょう。少し大変かもしれませんが、試してみる価値は絶対にあります!

ときどき、上記のリズムと以下のリズムを取り違えてしまう場合がありますが、これらはまったく別のリズムですので、きちんと弾きわけられるようにしましょう。

スタカート

ウォールファールト 60の練習曲 44番において、8分音符と16分音符のコンビネーションの際には、必ず8分音符がふたつの音の間に記されています。16分休符の際に、しっかりと弓の毛を弦に密着させ、次の16分音符を弾く準備をするのです。

16分音符にもスタカートが記されています。スタカートは右腕を緩めた状態で、弓を水平方向に素早く動かし、ある程度の弓幅を使うようにします。そうすることで、16分音符が埋もれることなく、きちんと聞き手に届きます。

ときどき、スタカートの性格を表現するのに、ピアノで演奏するときのように、つい弓を上下に動かしたくなる生徒さんもいますが、上下運動はこの場合には必要ありませんので、気をつけましょう。

ウォールファールト 60の練習曲 44番 の音源

だいたい以上のことをふまえて、私が弾いてみた録音が以下のものです。

リズムの正確性を表現するためには4分音符よりも、8分音符にメトロノームを合わせるのがよいでしょう。今回は、8分音符が124のテンポで弾いています。

少しでもみなさまのお役に立てると幸いです。

ウォールファールト 60の練習曲 44番

Happy Practicing!

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スタカート

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