
「コンクールなんて、考えたこともなかったです!
私には無理だと思っていました !! 」
今日、レッスンに来てくださった30代の女性が、ふとこんな言葉を口にしました。彼女は子供の頃にヴァイオリンを習っていたご経験があり、大人になってからは、別のところで室内楽をレッスンとしてとって、楽しまれていました。残念ながら、そのグループが(しばらく)解散になってしまったので、先月、相談をしたときに、今後は、基礎を見直しながら、ソロ曲の勉強をしてみたい という決断したのです。お仕事も充実されているので、基本的には、2024年9月から、ゆるく、だいたい月に2度、レッスンに通われています。
これまで数ヶ月のレッスンを通じて、華もあり、やる気もあり、人前で演奏することにもそれほど抵抗がなさそうな彼女に、私は、「大人のヴァイオリンコンクール(アマチュア部門)もあるので、将来、出場してみるのも、すごく意味がありますよ」とお伝えしました。優勝を目指すのではなく、「中・短期的なゴール」として活用してみるという提案です。
すると、彼女は目を輝かせてこう言いました。
「やります!やってみたいです!」
このように、大人になってからバイオリンを再開された方が「コンクール」を目指すことには、とても大きな意味があります。今回は、その理由と、どのように準備を進めてなんかいくかについてお伝えしましょう。
■ 大人になってからの「挑戦」には価値がある
30代・40代の女性の多くは、仕事・家事・子育てなど、日々多忙な生活を送っています。その中で、自分のための時間を作って楽器を学ぶというだけでも、とても素晴らしいことです。
そこに「コンクール」という明確な目標が加わると、日々の練習にも自然と意図と集中力が生まれます。「この1年はこの曲を仕上げていこう」「この1ヶ月は弓の使い方にフォーカスしよう」と、ただなんとなくバイオリンを弾く、ただなんとなく練習する のではなく、「目的をもって取り組む」という学びの姿勢が育っていくのです。
また、演奏を誰かに聴いてもらうという経験は、音楽を学ぶ上でとても大切です。審査員からの講評やフィードバックは、自己流で気づけなかったことに気づかせてくれます。
私がレッスン中にお話ししていることであっても、講評などから再度指摘があると、よりぐっと生徒さんの中にはいっていきます。(経験済みです(笑))
■ 無理をしない。だけど「正しい努力」を重ねる
「でも、そんなに時間が取れないかも…」
そんな不安を感じる方もいるかもしれません。大丈夫です。大人のバイオリン学習者だからこそ、限られた時間の中で、効率的に、そして計画的に練習を組み立てていくことが大切なのです。
私は、生徒さん一人ひとりに合わせて「実現可能な目標設定」と「中期的なレッスンプラン」を一緒に考えます。たとえば、
- 半年後にあるコンクールに向けて
- 月1で進捗確認+録音
- 技術的な課題を「週単位」の小さな目標に分解
というように、「仕事をしながらでも、着実に成長できる仕組み」を作ります。
■ 失敗してもいい。そこからまた学べばいい
コンクールに出るというと、「上手でなければ出られない」と感じるかもしれません。でも、コンクールは「完成された演奏」を披露する場であると同時に、「今の自分」を試してみる場でもあります。
結果に一喜一憂するのではなく、「目標に向かって努力してきた自分」を認め、誇りに思うこと。それが、大人がバイオリンコンクールに挑戦する 本当の意義だと思うのです。
■ バイオリンコンクールは、あなたの成長の通過点
何年も同じレベルで停滞している気がする──そんな悩みを感じている方にこそ、コンクールという目標は良い「追い風」になります。たとえ1回の挑戦で満足いく演奏ができなかったとしても、次に向けてのステップが見えてきます。
「もっと弓の使い方を改善しよう」「次は違うスタイルの曲に挑戦してみよう」と、自分の演奏が「学びの地図」になっていくのです。
■ あなたも、一歩踏み出してみませんか?
もし、あなたがバイオリンを学んでいて、「もっと上手になりたい」「新しい刺激が欲しい」と感じているなら、大人のためのバイオリンコンクールという選択肢を、ぜひ一度考えてみてください。
ただ、簡単なことではありません。
ですから、先生と一緒に、焦らずに、着実な歩みを重ねていくことが大切なのです。
今日の生徒さんへの最後のひとことは
「私がお伝えしたことを、きちんとできないと、コンクールはムリです(笑)」
私はアメリカでの経験を生かして、一人ひとりに合った、個々が輝くサポートをしています。
冒頭でご紹介した彼女がおっしゃいました。
「なんか、いろいろと考えてくださって、ありがとうございます。
先生とめぐり会えてラッキーでした。」
「私はすべての生徒たちに同様に接しています。あなただけではなく、ひとりひとりが輝けるような、その人にあった機会を、いつも考えて、一緒にやりませんか?とお声がけするようにしているんですよ」
でも、彼女の言葉は、先生として、とってもうれしかったです。ありがとう。
まずは、ご相談だけでも歓迎です。
あなたの「やってみたい」を、心から応援します。
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カヨコ先生:dearviolinstudents★protonmail.com
(★を@にかえてください)


