はじめに
私はもう随分長い間、マッハワン(プラスティック)を使用し続けていましたが、最近、肩当て難民時代に買ってあった エべレスト を久しぶりに使ってみています。
ヴァイオリンの肩当ては、なかなか自分にぴったり合うものはみつけにくいものです。
私の場合は、過去に、クン、ウルフ、メニューインなどをはじめ、いろいろなものを試し、ウルフなどは、自分で足を折り曲げてみたりして、自分なりのカスタムを施し、工夫を重ねていた時期がありました。
自分が演奏する曲(協奏曲、室内楽、オーケストラ)によって、また、自分の演奏スタイルによって、また、身体の成長や筋肉の使い方などによって、など、いろいろな要素を考慮にいれ、身体と楽器の関係をときどき見直してみて、そのときに応じて肩当てを変えてみることもいいですね。とにかく、身体に負担なく、ヴァイオリン演奏の助けになる肩当てを使いたいものです。
購入を考える場合には、できればまず、お友達に貸してもらったり、お店で試させてもらうといいでしょう。ただ、その時、試奏中の数分はよくても、長い時間使っているとやはり具合が悪い、と気づく場合もあるということも心にとめておくといいですね。
マッハワン(プラスチック)の良い点
私はマッハワン(プラスチック)を本当に長い間、たぶん15年以上、使用してきました。
最初に購入したものは、レザーの下のパッドがあまりにもやわらかく、それがぼろぼろになってしまい、こちらの2代目に買い替えました。
カーブが特有なので、もちろん、私の身体にぴったり!というわけでもなかったのですが、さまざまな肩当てを使用し、私には一番良いだろう と思えたのがこれでした。
一番気に入っていた点は、とにかく軽い こと。こちらのはかりでは59グラム。
もちろん、今となっては、これよりも軽量のものがでていると思いますが、その当時は、こちらでも、結構軽かったと思います。
こちらに慣れていると、他の肩当てが少し重く感じられます。
私の使用モデルは現在はもう作られていないのかもしれませんが、お値段もお手ごろだったように覚えています。
演奏にはあまり関係ありませんが、見た目もスリムで、すっきりしているのも好きです。
音に関しては、多少のこもりはあるかもしれませんが、このコスト、軽さ、使い心地がよければ、受け入れられる程度のもので、演奏に大きな支障がでることはありません。
マッハワン(プラスチック)の問題点
ただ、最近遭遇していた問題点が、身体の上で滑ってしまうこと。
プラスチック素材に滑り止めのレザーがついているのですが、私はナイロンなどの入った素材の洋服を着ることが多く、また、たぶん年齢を重ねて、姿勢や体つきが少しずつ変わってきているのでしょう、弾いている間に楽器が滑って移動してしまうということが最近たびたびありました。
しばらくマッハワンのレザーの滑り止めの上に、もう一枚、自分で滑り止めをつけて使用したりもしましたが、あまりよい効果を得られず、どうしましょう?? と思っていたので、たまたま以前買ってあったエヴェレストを試してみることにしました。
エべレストの良い点
以前から、パッドが厚く、身体へのあたりがやさしい という良い印象はありました。
以前は、パッドの感じはよいけれど、マッハワンのほうが身体になじむ感じがありました。けれども、今回使用してみると、ヴァイオリンに対して(=私の身体に対して)どのようにつけるかによっては、エべレストに慣れることができそう という結論に至りました。
もちろん、エべレストとマッハワンではカーブがだいぶ違うので、すぐにフィット感を得られたわけではありませんが、私の場合、パッドが厚いエべレストは、高さを低くして、ヴァイオリンに対しての位置を少し工夫すると、マッハワンよりも、ヴァイオリンが下がらない印象を抱きました。
また、お値段もとてもお手ごろなので、気軽に試しやすいですね。
エべレストの問題点
気になる点は、少し重い ということです。どこまで正確に計れているかわかりませんが、こちらのはかりでは76グラム。
もちろん、私はとても軽量のマッハワン(プラスチック)を使用し続けていたので、このように感じるのは当然のこと。
演奏中にはもちろん音楽をつくることに気持ちが向きますので、重いということは忘れてしまいます。その程度です。
また、見た目や質感がどっしりしているので、エレガントな感じはまったくありません。でも、これも演奏には全く差した支えがないこと。楽器ケースを開けるたびに、どっしり感のある肩当てを目にすることに慣れていないので、現在のところ、実はちょっと気になってはいますが、大きな問題にはなりえません。
音に関しては、マッハワンと比べるとやはりこもりが少し多くなる気がします。ただ、エヴェレストのコスト、付け心地がよければ、受け入れられる程度だと思います。
今後もしばらくエヴェレストを試し続けてみようと思います。また気づいたことがあれば、追記の予定です。
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