「先生、私の音はきれいじゃないから 別のヴァイオリンを買いたいの。」
「ヴァイオリンを変えたら、いい音がでると思う?」
「うん。」
「じゃあ、あなたのヴァイオリンを先生がちょっと弾いてみてもいいかしら。」
「うん。」
♪ ♪ ♪ ♪
「どう? そんなに悪くないんじゃない?」
「うん。先生が弾いたら、きれいな音だった。」
「そう言ってくれてありがとう。
あなたがもし、先生が弾いたときの音がきれいだって思うのなら
あなたのヴァイオリンには問題はないということになるわね。
いい音がでるか キタナイ音になるか は 実は演奏をする人にかかっているの。
よいヴァイオリン奏者は、どんな楽器でも、
その楽器の一番いい音をいつも引き出すことができるよの。
先生も若いときには、CDで聴いた、著名なヴァイオリニストの演奏が
頭のなかで鳴っていて、自分の楽器からでてきていた音は
ものすごくヒドイものだった。なんて時期もあったの。(笑)
あなたは 自分の音を聴けていて、それに対しての判断がきちんとできている。
当時の先生よりも、先を行っているわ。(笑)
だから、ヴァイオリンのせいにしないで、
まず どうしたら、あなたのヴァイオリンから良い音を引き出せるのか、
あなたのヴァイオリンがだせる一番良い音はどんな音なのか、
先生と一緒に考えながらレッスンをすすめていかない?
どうかしら?」
「うん。キタナイ音は自分のせいだって思うのは本当はイヤだけど
先生の言っていることはわかる気がする。」
「まずは、あなたが今使っているヴァイオリンともっと仲良くなって、
きれいな音がだせるようにしていきましょう。
あなたならできると思うわ。
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One thought on “あなたのヴァイオリンのせいではないのよ。”