モーツアルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク 1楽章 冒頭:フレーズのかたちを決めよう!

学生の弦楽四重奏、室内楽のコーチング、4回目です。

テンポは四分音符=116で安定してきて、強弱の差もつけられるようになってきましたね。

みんなは小学5年生くらいの、カルテットがはじめて というグループなので

ほとんどのフレーズに関して、まずは先生が指示したとおりにグループとして弾けるようにする ということを今回の目標とします。けれども、みんなにも 自分で考え、決めること ができるようになっていってほしいので、今日はその機会をつくりたいと思います。

アイネ・クライネ・ナハトムジーク 1楽章 の冒頭のフレーズです。 

 

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 フォルテとかかれてありますね。

でも、括弧がついているから、モーツアルトは書かなかったのかもしれません。

ダイナミクスの指示がない場合というのもときどきあることですね。

その場合には、大抵の場合は メゾフォルテ と理解します。

どちらにしても、若いみんなが理解しやすいようにと考えると、冒頭は 大きめ。

ヴァイオリンは重音で始まりますし、指示があるとおりにフォルテではじめましょう。

 

音楽も言葉とおなじように、いろいろな表現ができます。

たとえば、この場合、

1小節目から2小節目は 3つの可能性があります:

1. 最初のコードをフォルテ。次の音をメゾピアノくらいにしてクレッシェンド。

2. 最初のコードをメゾフォルテ。次の音もメゾフォルテではじめて、クレッシェンド。

3. 最初から最後までとにかくフォルテ。(笑)

 

そして、3小節目と4小節目は 2つの可能性があります:

1. ディミニュエンド

2. そのままフォルテ

 

先生が提案しただけでも、6通りあります。

まず、最初の2小節を1の方法、2の方法で試してみましょう。

♪ ♪ ♪ ♪

♪ ♪ ♪ ♪

残念ながら、みんなはまだ強弱のコントロールを学んでいるところなので、この2つの違いを出せないようです。ふたつとも同じに聴こえるものね。(笑)

なので、3番の とにかくフォルテ にしましょう。

 

では、2小節目と4小節目。

ディミニュエンドにするか、そのままフォルテにするか ですが

みんなはどのように弾きたいですか?

「僕はフォルテのままがいい!」「私も!」「僕も!」

「私はディミニュエンドがいい気がする。。。」

4人いるうち、3人は フォルテ、ひとりがディミニュエンド。

どうする?

「...」

では今回は、あなたにとってはちょっと残念だけれど、フォルテのまま ということにしましょう。

実はね、先生が弾くのであれば、ディミニュエンドもいいな と思うの。

もし、ほかの3人が本番までに気持ちが変わるようなことがあれば、あとでディミニュエンドに変えても全く問題ないわ。

でも、決めないとリハーサルが進まないから、今回はフォルテのままということにしましょう。発言してくれてありがとう。

そして、ほかのみんなも こう弾きたい ということを示すことができて、すばらしいと思うわ。

 

演奏をするうえで、フレーズはとても大切なこと。

小学生でもできる生徒さんたちにはぜひ、考える機会を と思います。

 

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みんな、がんばったね!

 

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