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今日は、ASTA-CAP (American Striing Teacher’s Association Certificate Advancement Program / 全米弦楽器指導者協会検定試験) の試験官として、数名の生徒たちの演奏を聴き、評価をさせていただきました。

レベル9の生徒たちが2名いると聞いていたのですが、その生徒たちの先生と、試験を取りまとめてらっしゃる先生との間で、連絡がうまくとれていなかった(メールが届いていなかった)というアクシデントがあり、私は結局、その場で1時間ほどただただ待たなければならなくなりました。彼らの演奏を聴けることも楽しみにしていましたし、あまりうれしい時間の使い方ではないですが、仕方ないですね。(^^;)

結局、レベル2の生徒たち3名、レベル1の生徒を1名 聴かせていただきました。

このような機会があると、私は生徒たちにとても温かく接していますが、彼らに目指してもらっているものは、とてもよい(高い)ところにある ということを実感します。

私は演奏だけでなく、試験官とのやりとり、お辞儀や、歩き方などまで、ときに言葉をかけ、指導したりします。(もちろん、本人がそのアドバイスを取り入れたいと感じるかどうかは、彼らにまかせていますが、ほとんどの場合、取り入れてくれます(笑))

今日の生徒たちは、もちろん、まだまだはじめて間もない段階ですが、それにしても、*音程の不安定さ

*暗譜が不十分

*楽譜を見て弾くエチュードでも、違う音を弾き続けてしまう

などの問題がありました。

緊張のためのアクシデントである可能性ももちろんありますが、アクシデントというよりは、少し準備不足かしら、という印象でした。

また

*試験官にほとんど背中を見せるような形で立ってしまう

*やる気がなさそうに、やりたくなさそうにみえてしまう

恥ずかしがり屋さんなのかもしれませんが、せっかく自分の先生以外の先生に演奏を聴いていただけるチャンスなのですから、もう少し、先生が準備の段階で上手にもっていってあげられたらよかったのかも、と私自身は思いました。

試験は学びの機会なので、なるべく温かい雰囲気を保つようにし、試験の評価を書き入れる用紙には、たとえば

*音程:3指はきちんとラインのところへ。これからどんどんよくなります!

*左手のテクニック:このレベルですでにビブラートをはじめているのはすばらしいですね。このまま上達させていきましょう!

*音のクオリティー:音がとても細いので、腕の重みをしっかり弦にのせて弓を動かしてみましょう! 弓の動かし方はなかなかよいですよ!

*ステージ上での様子:少し自信がないようにみえてしまうので、しっかり地面を感じて、重力を感じて立ってみましょう。これからたくさんの演奏の機会をもつことで、演奏に慣れ、よくなっていきますね。

*曲:すばらしいスタカートができますね。最初の音がとてもよいスタカートなので、ふたつめの音のスタカートも長くせずに同じように弾きましょう。あなたならできますよ!

*リズム:最初から最後までとても安定していましたね、とてもいいですね!

などと、必ず、よい点もみつけて、改善が必要な点に関しては具体的かつ建設的な言葉を添えました

評価としては、基本的にはみなさん 3: satisfied のあたりにしました。

5:excellent 4:very good  とあり、過去に本当にすばらしい小さなヴァイオリニストを何人かみているので、今日の生徒たちは 3 が適当かと考えました。

監督をしてくださっていた先生(私よりもずっとずっと先輩。たくさんの経験がおありになる方です)にも「私の評価があまり辛口すぎないといいのですが」とお話しすると、「もし辛口であったとしても、みんなに対して辛口ならば、それはそれで公平よ」「あなたの生徒たちはいつもとてもよくやっているから」とおっしゃってくださり、また、少し相談したところ、彼女は暗譜に対しては私よりも辛口の評価でしたので、試験のスタンダードを下げないためにも、今日の評価は妥当だったかと考えます。

子供はいろいろなことをしっかり吸収してくれます。子供だからできない このレベルだからまだ早い とリミットをかけるのではなく、学んでもらえることはどんどん学んでもらい、演奏の質を高め(早いうちから難しいものをどんどん弾かせるということではありません)より芸術的な音楽を奏でられるようになる頃には、「音楽」のことをしっかり考えられるようになってもらえるといいな、と思っています。

4月には私の生徒たちが、他の先生の評価やアドバイスをいただけます。決してスタンダードを落とすことなく、(おのおのの生徒にあった)高いところを目指して生徒たちと準備を続けようと思います。

今日はとてもすばらしい経験となりました。

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ヴァイオリンの先生である私が考える「才能」とは?

 

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