はじめに
これはとてもシンプルな練習曲ですね。
とても大切なストローク デタシェ / Detacheの練習でもあり
サードポジションの練習でもあります。
また、弓使いのバリエーションが 21種類 提示されているので、
ぜひ勉強するといいですね。
デタシェ / Detache
デタシェはヴァイオリンを演奏するうえで、一番基本となるとても大切なストロークであり、洗練されたデタシェはとても美しいものです。バッハやモーツアルト、何を演奏するにも、この美しいデタシェが必要です。
デタシェでは、ひとつのストロークにおいて、音が大きくなったり、小さくなったりせず、同じ音量、同じ音質を保てるようにします。
ダウンからアップ、アップからダウンと、弓の方向を変えるときにも、同じことがいえますし、ダウンボウの際にアクセントがついたりしないようにも気をつけなければなりません。
デタシェを使う際には、弓の真ん中あたり、もしくは、弓の上半弓のあたり を使います。弓の先にいくにつれ、弓は軽くなるので、弓と弦とのコンタクトをしっかりと保たなければなりません。弓と弦とのコンタクトをしっかり保つことができれば、弓が指板のほうにすべってしまうことも防ぐことができます。
弓の元のほうでデタシェを使うこともできますが、弓の元のほうは重いため、このストロークは不向きです。
弓使いのバリエーション
私は、この練習曲に触れる生徒たちに対して、曲の3分の1を使って、21のすべての弓使いを勉強してもらっています。
私の生徒のなかに、彼がカイザーの後半を勉強している頃に出会った生徒がいますが、彼はクロイツエル教本の2番のバリエーションで、少し苦戦しました。
それは、私に出会うまで、このような弓使いのバリエーションのエクササイズをしたことがなかったから というのもひとつの原因です。
難しい協奏曲も弾くにも関わらず、このようなバリエーションで苦戦する というのは 私の経験のなかでも珍しいことだったのですが、ヴァイオリンを演奏するにおいても、いろいろな側面があるので、できるだけいろいろなことに触れることは大切です。
このような弓使いのバリエーションは、ウォールファールト 60の練習曲1番、5番にもでてきて、私の生徒たちにとっては、これらがはじめてのエクササイズとなります。ここでも、全曲を弾かせるわけではありませんが (5番は短いので全曲も可)、この段階である程度のことに触れているので、後にでてきたときにも驚くことなく、スムーズに取り組めます。
音程の勉強のために
さて、ウォールファールト32番に戻りますが、音程に気をつけたいセクションがありますね。
音程を理解、安定させるために、以下の録音を参考にしてみてくださいね。
音源は 25小節目から40小節目までです。
A=441, 四分音符=55
あらら、先生のも、少しおかしいところがありますね。。。(^^;
でも、とりあえず参考にはなると思うので、練習に役立ててみてください。
よろしかったら、こちらもどうぞ:
ウォールファルト 60の練習曲 / Wohlfahrt op.45 no.46 音程で困っているあなたへ
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