篠崎ヴァイオリン教本1巻、124番では篠崎先生のおっしゃる「セミレガート奏法」そして、125番、126番では「ポルタート奏法」を勉強しながら、124:フレーリッヒ「春」, 125: ヘンデル「凱旋の歌」, 126: ワーグナー「思い出」, 127, 128: ホ短調音階, 129: 篠崎「郷愁」を学びましょう。
セミレガート奏法
スタカートをアップボウで続ける奏法です。以前勉強したスタカートの演奏方法(以下の記事をごらんくださいね)を、アップボウで2度繰り返します。ひとつの音を速い弓で弾き、しっかりと弓を止め、次の音を弾く準備をししっかりと弓で弦をつかんで、もう一度弓を速く動かします。ヴァイオリンにおいてのスタカートは、弓を水平に動かします。ピアノのように手が上下に動くわけではありませんので気をつけましょう。
上の譜例は124番の準備練習のために私がつくったものですが、下にポルタート奏法と比べるための音源をつくってありますので、どうぞ参考にしてくださいね。
スタカート 篠崎バイオリン教本1巻 108番、109番 – Dear violin Students 私の大切な生徒たちへ
ポルタート奏法
ポルタート奏法の場合、ひとつひとつの音にテヌートが記されていますので、その指示通り、ひとつひとつの音を決して短くせず、充分に伸ばしながら続けます。それぞれの音を強調するような感じでもありますね。ふたつの音は区切られますが、ダウン・アップでレガートを弾いているかのようなある程度の音のつながりをアップ・アップの弓の動きで表現します。
この奏法は、もう少し進んだ課題をこなす生徒たちのなかにも、むずかしいと感じる生徒がたくさんいます。
小学校低学年のみなさんは、今後もこの奏法はたくさんでてくるので、今すぐにできなくても心配しすぎないように。まずは、音程やリズムをきちんと表現できるようにしましょう。
もう少し大きい生徒、大人の生徒さんは、今できるだけ一生懸命取り組み、できるだけを習得しましょう。
ポルタート奏法の際には、音を区切ろうと意識するよりも、弓は常に動かし続けながら、弓圧をコントロールするようにするとうまくいきますよ。
ポルタート、スラー、レガート、セミレガート の 違いを聴いてみましょう!
ヴァイオリンを学びはじめてまだ間もない方々にとっては、もう少したってからでもよいのですが、よい機会なので、ポルタート、スラー、レガート、スラーのついたスタカート(篠崎先生のおっしゃるところの「セミレガート」)について、もう少し詳しく触れてみましょう。
以下の楽例は ベートーヴェン ロマンス ヘ長調 の34小節目 です。
版によって多少違いがありますが、私は、A のような弓使い(ポルタートは楽譜の通り)で演奏するだろうと思います。(もしかしたら、今後のリサーチの結果によっては、変えるかもしれません。)
同じセクションを B:スラー、C : レガート、D : スラーをつけてのスタカート(セミレガート)で弾くとどのように違うのか、ということを試してみていますので、ぜひ聞いてみてくださいね。
124番から129番にでてくるキーワード(音楽用語)
124番から129番にでてくる キーワード(音楽用語)は以下のとおりです。
Moderato / モデラート: moderately, ほどよく控えめなテンポで。
Allegretto / アレグレット: etto は kind of, ということは Allegroみたいな、ということは 元気よく、うきうきする感じだけれど、そこまででもなく。やや元気よく。ややうきうきした感じ。(笑)
Commodo / コモド: イタリア語(comodo)は快適な、気楽な。英語のcomfortableにあたります。なので、気楽に。
Lento / レント: ゆっくりと、ゆったりと
余裕がある方々は、これらのキーワードをもとに、自分だったらどのように演奏するだろう、と考えて取り組んでみてくださいね。
動画のご紹介
では今日も一緒に練習をはじめましょう。
Shinozaki Violin Method Vol.1 / 篠崎バイオリン教本1巻 no.124, 125, 126, 127, 128, 129
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