ボルガの舟唄、子守唄、古いフランスの歌 [篠崎バイオリン教本1巻]

このあたりになってくると、さまざまな名曲に出会えますね。

158番

こちらは159番ボルガの舟歌の準備練習です。こちらをきちんと練習してからボルガの舟歌を練習しましょう。

159番 ロシア民謡 ボルガの舟歌

英語では Volga Boatmen といいます。世界中で親しまれているロシア民謡で、ロシアのボルガ川の船引きの人々の労働歌です。一度、川を下った船を、上流のほうまで引いて戻すのが船引きです。当時、貧しい方々がしていたとても大変な労働です。船引きの方々が、力をあわせて船を引く際に、タイミングを合わせるために、また、自分たちの気持ちを励ますために、歌いながら作業していたのだと思います。1860年代に歌われていたものが、その後、1866年に楽譜として出版されました。男声のとても低い音で歌われることが多い曲です。

どっしりと、地に足をつけた感じで、重たい船を引きずるように、決してあわてずに弾いてみましょう。

私は子供の頃、この曲を学んでいたときに、大変失礼ながら、強烈に「この曲、なんだかダサい…」と感じていて(笑)、好きになれなかったことをとてもよく覚えています。今となっては、この独特の曲の性格ももちろん受け入れることができていますし、生徒さんたちと一緒に勉強するときには、みんな、私のような気持ちを抱くことなく、割りに楽しんで弾いてくれているように感じます。

画像は イリヤ・レーピン「ヴォルガの船ひき」(1860)

160番 シューベルト 子守唄 

リズムが少し複雑になってきています。8分音符でリズムをとる、4分音符でリズムをとる、という両方をしています。8分音符でリズムを正確にとれるようにし、作曲家が書いたとおりの4分音符での拍を感じながら、ゆったりとした感じ も体感します。同じテンポですが、拍のとりかたでだいぶ感覚がかわりますね。

Con Sordino(弱音気を用いて)とありますね。できれば使ってみて、弱音器あり、なし の音色の違いを感じてみてください。下のチャイコフスキーのセクションに、Con Sordino についての記事がありますので、ぜひそちらものぞいてみてくださいね。

また、下の音源では、この曲をミュート(弱音器)なし、あり、両方で弾いています。聞き比べてみましょう。

161番 ブラームス 子守唄 

ここでも、リズムが少し複雑なところがありますね。3段目の2小節目をむずかしく感じる生徒も多いです。

Con Sordino(弱音気を用いて)とありますね。できれば使ってみて、弱音器あり、なし の音色の違いを感じてみてください。下のチャイコフスキーのセクションに、Con Sordino についての記事がありますので、ぜひそちらものぞいてみてくださいね。

また、下の音源では、この曲をミュート(弱音器)なし、あり、両方で弾いています。聞き比べてみましょう。

162番 ニ短調音階

次の 古いフランスの歌 の準備練習に使いましょう。

163番 チャイコフスキー 古いフランスの歌 

では 複付点 (double dotted)音符がでてきます。とりあえず今の段階では、耳で聞いてまねできるようにできるようになれば充分です!

こちらも Con Sordino とありますね。ぜひ、以下の記事をのぞいてみてください:

ヴァイオリン用ミュートのお話:Con Sordino / 弱音器を用いて [篠崎ヴァイオリン教本1巻 ](no.160, 161, 163)

下の音源では、この曲をミュート(弱音器)なし、あり、両方で弾いています。聞き比べてみましょう。

音源のご紹介:一緒に練習しましょう!

以下の動画では、篠崎ヴァイオリン教本1巻160番、161番、163番でミュートあり、なし の両方を聞くことができます。マイクを通してしまうと、実際の演奏会場で耳にする場合と少し異なるとは思いますが、違いはわかると思います。

よろしければ、こちらもどうぞ:

篠崎バイオリン教本1巻 / Shinozaki Violin Method Vol.1 no. 164, 165, 166, 167, 168, 169

にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ にほんブログ村

関連記事

3 thoughts on “ボルガの舟唄、子守唄、古いフランスの歌 [篠崎バイオリン教本1巻]

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です