「先生、質問があるんだ!これなぁに??」
「あぁ、ヴァイオリンのE弦についてくる小さなプラスティックのチューブのことね?
E弦のプラスティックチューブの役割
これはね、大抵、Eストリングについてくるものなの。Eストリングは細いし、張力が高いから、ときにブリッジ(駒)に食い込んでしまって、駒を痛めてしまうの。Eストリングのプラスティックのチューブは、基本的には駒を守るためにつけるもの。弦と駒の間に挟むような感じでね。」
「絶対につけないといけないの?」
E弦プラスティックチューブがもたらしえる3つの問題点
「そんなことないわ。基本的には駒を守るために という目的があるけれど、それをつけることによって、プラスティック1枚分、本当に少しだけれど、弦の位置が高くなるわけだから、感覚が研ぎ澄まされてくると、そのような小さな変化によって、演奏時の感覚が変わることもあるでしょうし、なにか小さなものでも余計なものがついていれば、弦や駒の振動を妨げてしまい、最終的には楽器そのものの鳴り方を変えてしまう場合もある、という話も聞いたことがあります。このプラスティックのチューブのせいで、ノイズがでることもあるみたいですから。
でも、あなたはまだ小学校3年生で、ヴァイオリンを弾き始めたばかりだから、とりあえずその本来の目的をしっかりと理解するために、つけておくことを薦めます。
その代わりとなるもの
先生のヴァイオリンの駒には、プラスティックのパッチがついているの。みえるかしら? これも、ヴァイオリンの駒をEストリングの食い込みから守るもの。先生には駒にプロテクターとなるものがついているから、Eストリングのプラスティックのチューブは必要ないということになります。
だけれど、今回はじめて、こちらの弦(ダダリオ カプランソリューションE弦)を張ってみていて、実験的に一緒にチューブも使っています。ダブルプロテクションになっているかしら?(笑)
もし、問題があったら、弦をゆるめて、はずしてもよいし、ナイフでカットして取り除くこともできるので、チューブもつけてみました。今のところ、ノイズがでるわけでもなく、弦の高さが気になるわけでもなく、音そのものにも問題はなさそうです。
プラスティックチューブのはずしかた、処理法3つ
もし、先生のヴァイオリンのように、駒にパッチが貼ってあって、弦のプラスティックチューブはいらない、と感じるのであれば、弦を張る前にチューブを取り除いてしまうのが一番です。弦をパッケージからだしたら、弦の糸巻きに触れる方向に側にプラスティックチューブをスライドさせて取り外します。巻きがついている糸巻きに触れる部分は太くなっているので、強くスライドさせなければなりませんが、少し力を入れて引き抜く感じにするととれますよ。
巻きが太くてチューブが通らない場合は、ナイフでカットしないといけませんね。きちんと研がれた切れのよい鋭いナイフで、チューブを弦の糸巻きにあたる部分にもっていってとても注意深くカットします。とにかく弦を痛めないようにしなければなりません。
上手にカットできない場合には、テールピース側の巻きのあたりにチューブを押し込んで固定してしまうこともできます。
とにかくチューブを中途半端にブラブラさせておかないこと。それこそノイズの原因になりますから。」
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One thought on “これは何?-ヴァイオリンE弦のプラスティックチューブ-”